10.2.16

【MV】Wide Open ft. Beck by The Chemical Brothers




ケミカルブラザーズの新作ミュージックビデオ。
VFXを利用したシンプルで綺麗な映像。
なんてことのない映像だからこそ見入ってしまうしまう魅力がある。
シンプルで見入ってしまうからこそ手の抜けないVFX。
このブログの記事にもした映画 EX MACHINA にも出演してたSONOYA MIZUNOは、雰囲気があって好き。
制作プロダクションのサイトでは撮影背景の紹介もされてて、それもそれで見入ってしまう内容。

好きです。
こういうの。

18.5.15

【映画】WHIPLASH [2014]

邦題『セッション』



去年のさまざまな映画賞で絶賛された音楽映画。
J.K.シモンズの怪演は見物。
この映画にとって、音楽やジャズは「テーマ」ではなく、あくまで「手段」

原題の"WHIPLASH" には、伏線も含めていろいろと意味があるのになぜ邦題は「セッション」にしたのか?
どう考えても宣伝の為にキャッチーにしたかっただけ。

日本版トレーラーはオリジナルのと比べると全然違う。
オリジナルはBGMもかなり控えめで、すごくシリアスで狂気を孕んだ雰囲気を出しているのがわかる。
日本版の予告の終わりあたりでそこまで重要なカットではないにも関わらず、
「ものすごくドラムを叩かされた後に「よし」「はじめから」とかいう場面」
がフォーカスされている。
実際には
"Neiman "
"K, we can start now"
「ニーマン」「よし、始めようか」
と言っているのに、翻訳もニュアンスを変えてスパルタ教師とそれについていく生徒というイメージを作り上げたいのが分かる。

それもこれも、きっと一般的にこの映画の中の師弟関係というのが日本では理解しづらいんだろうなと思う。
そもそも「師弟関係」などという日本の縦社会的な意識を持ってこの映画を観てはいけない。そこには、「弟子」には「個」という概念が存在しないのが常であるから。
立場は「教師と生徒」だが「師についていく弟子」ではなく、 あくまで「個」と「個」のぶつかり合い。 そこは欧米的である。

「才能 VS 狂気」なんて日本のオフィシャルサイトでは宣伝しているが、実際は「狂気 VS 狂気」の映画。

狂気に圧倒される映画。





ちなみに
DVDは発売中!

17.5.15

【映画】 EX MACHINA [2015]

"EX MACHINA [エクス マキ(ー)ナ]"
日本公開未定

"Sunshine" や "28日後..."、”The Beach"を書いた作家、アレックス・ガーランドの原作・監督によるSF映画。
先日ポストした "Her"と同じくA.I.ものですが、"Her"とは違った視点で本当に近未来的な内容。 内容は単純と言えば単純な為、細かく感想を述べるとネタバレになるので控えておきます。
キーは「Blue Book」という世界の94%のシェアを占めるサーチエンジン。主人公が勤めるIT企業の主力。
世界最大のサーチエンジンで、青いブック。。。
これだけで何かを連想させる笑
実は「Blue Book」も上記の連想以外に別の意図があり、そういった言葉のチョイスや会話の構成がちょこちょこあって、少し鼻についたりもする笑

タイトルの"EX MACHINA"
調べると分かるのだが、ラテン語で「機械仕掛け」とかいう意味のよう。
最初にこのタイトルを見た時に、アップルシードという漫画の映画第二弾を思い出した笑
ただこの映画の場合は単純な「機械仕掛けの」という意味でのタイトルではなく、演劇(の手法)の一つである「Deus ex machina (デウス エクス マキナ)」にも掛けており、映画を見た後にこのタイトルのことを改めて考えるとこの映画の作者が伝えたいものがなんだか少し分かるような気がする。
オフィシャルサイトもきちんと雰囲気を出していていい感じ。
サイトの項目の一つに劇中のA.I. 「AVA」とのセッションをもじったものもあり、サイトのシステム自体はマジでどうってこともないのですが雰囲気はよい。
見終わったらきっと不安にかられてドキドキする人が多い映画だと思う。

自分自身は一回では全ての伏線を読み切れなかったのだが、なんとなく分かっただけでもそれなりの数の比喩や含みの表現が劇中にある。

内容・映像・音楽。 つまりはこの映画のトータルの世界観は、本当にしっかりとしていて気づいたら引き込まれていき、一つの小説を読み終えた気になる。
A.I.の映画なんだけど、実は肝はそこじゃない。



ムービーの配信はまだのようですが、サウンドトラックは既に発売中。

10.5.15

【映画】 Her [2013]


今更ながらスパイク・ジョーンズの "Her" を観る。
最初は、前作の短編映画 "I'm Here" に似た流れなのかなと思いきや、似て非なるものでした。
取り立てて抑揚のある映画ではないが、いや、ないからこそいい映画なのかな。
スカーレット・ヨハンソンのかすれた野暮ったい声がセクシー笑
ともあれ、新しい視点とアイディアでシンプルに描き出される世界は無意識に納得してしまう世界観が出来ているように思える。

余談だが、YouTubeにある、"Her"のトレイラーのパロディー、"Him"がウケる笑

4.2.15

【音楽】"BLACK MESSIAH" by D'Angelo and The Vanguard [2015]




D'Angelo 待望の3rdアルバム。
実に15年ぶり。
特定のジャンルに囚われず、D'Angeloだから出来たこの一枚。
一つ一つの楽曲のテイストは違っていて、一つ一つに重みがある。

アルバムタイトルは直訳すると「黒い救世主」
これはヒップホップやロックのアーティスト達が行うような自己主張の強い一人のカリスマを指し示すような意味合いのものではなく、「全ての人が一人一人の"Black Messiah"になるべき」とD'Angeloはどこかのインタビューで答えている。

とりあえず2015年のマストチェックミュージックの一つ。

17.10.08

【展示】アヴァンギャルド チャイナ|AVANT-GARDE CHINA: Twenty Years of Chinese Contemporary Art


「アヴァンギャルド チャイナ」
AVANT-GARDE CHINA: Twenty Years of Chinese Contemporary Art

予想以上だった。
ヨーロッパなどでは既に廃れたアヴァンギャルドアートという言葉を敢えて使っている。
それは成熟してしまっている欧米とは違い、変貌の真最中である中国本土においてはアヴァンギャルドという言葉がすごく適しているから。
正直、一昔前の手法で表現された陳腐な作品ばかりだと思っていたが意外にそうでもなかった。
中でも後半の方に展示されていた作品たちは衝撃的だった。


そして作家名を忘れてしまったが、老人にそっくりな人形を車椅子に乗せて部屋中を動き回らせている作品。

正直どれも心臓に悪い。
その分衝撃的な作品。